日本株投資を始めたい人
「日本株投資に興味があるけど、損するのが怖い。良いやり方はないかなぁ?」
こういった疑問に答えます。
キャッシュフロー強化と資産形成のため、1年前から米国高配当株ETFとインデックス投資を行っています。
更なるキャッシュフロー強化のため、今年から日本株投資を始めたいと思っており、準備〜投資経過を順次公開していきます。
今回は準備段階として、投資の始め方をお伝えします。
手順①:投資目的の確認
なぜ投資をするのか考えます。
ゴールを明確にしてから始めないと、以下デメリットがあります。
・想定以上の金額を投資して金欠になり、まだ売りたくない株を売ってしまう
・想定よりも投資金額が少なすぎて、満足な配当金が得られない
投資目的に加えて、具体的な金額で長期目標と中期目標を立てました。
私の例- 投資目的
生活費の一部を不労所得でまかなうことで、セミリタイアするため - 長期目標
53歳で月10万円の不労所得(株式資産の定期切り崩し:8万円+配当収入:2万円) - 中期目標
40歳で月2万円の不労所得(配当収入:2万円)
手順②:リスク許容度の確認
どのくらいのリターン率を見込んでいくら投資するか決めるため、自分のリスク許容度を確認します。
判断基準は、①職業 ②年齢 ③年収 ④家族構成の4つです。
- ①職業:サラリーマンだと許容度が高く、自営業だと低くなります
- ②年齢:若いほど許容度が高くなります
- ③年収:高いほど許容度が高くなります
- ④家族構成:独身は許容度が高く、家庭持ちだと低くなります
- ①サラリーマン →許容度:高
- ②32歳 →許容度:やや高
- ③同年齢の全国平均以上:やや高
- ④独身:高
リスク許容度は高めに設定できるようです。
年々状況が変わってきますので、リスク許容度は毎年見直しする予定です。
手順③:ポートフォリオルールを決める
金融資産の組合せ(ポートフォリオ)の配分や投資ルールを決めます。
最初から詳細に決めるのは難しいので、まずはざっくりと決めて、投資経験を積みながら更新していきましょう。
私の例
<金融資産の組合せ配分>
期待リターン率 および 月の投資可能金額 を計算して決めました。
- インデックス投資:月5万円
→リターン5%の23年積み立て(53歳で2,500万円の積み立て) - 米国高配当株ETF:月4万円
→リターン3%の9年投資(40歳で月1万円の配当収入) - 日本個別株:月2.5万円
→リターン4%の9年投資(40歳で月1万円の配当収入)
円グラフにするとこんな感じ。
<投資ルール>
以下2点を設定しました。投資経験を積みながら、必要に応じてルールを追加していきます。
- 上記配分を守って投資する
→金銭に余裕ができて投資金額を増やす場合も、決めた配分を守って投資する - 日本個別株について、1セクターの上限を20%とする
※セクター:株式相場や株式市場を分析する際の、便宜上区分するグループ
手順④:口座開設
ネオモバイル証券で口座開設します。
楽天証券やSBI証券ではなく、ネオモバイル証券を使う理由は以下2点です。
- 1株から購入可能
→楽天証券は100株からしか買えない - 月の取引金額が50万円未満なら、手数料が月額200円で定額
→SBI証券は1株から買えるが、都度購入手数料がかかる
手順⑤:企業分析
企業分析&投資企業を決定します。
企業の「過去→現在→未来の流れ」を見て、長期的に財務状況が安定しているか、将来も成長するかを確認します。
1). ニワトリリストを取得する
ニワトリリストとは、高配当の企業一覧のことです。
配当利回りが上位の企業をピックアップするため、Yahoo!ファイナンスの利回りランキングを検索します。
Webブラウザにて "Yahoo!ファイナンス 利回り" で検索し、検索結果のトップのURLをクリックすると、以下のような画面が表示されます。
2). IR BANKを使って「過去の業績」を見る
IR(Investor Relations)とは、企業が株主や投資家向けに経営状態や財務状況、業績の実績・今後の見通しなどを広報するための活動のことで、例えばホームページ上の情報開示、決算説明会を指します。
IR BANKのサイトでは、過去約10年の経営状況および財務状況を数値で閲覧できます。
IR BANKの閲覧方法
・Webブラウザにて「IR BANK」で検索
・IR BANKのサイトの左上の検索窓(以下赤枠)に企業名を入力(例:KDDI)し、左の虫眼鏡アイコンをクリック
・検索結果の一覧から、対象企業名(以下赤枠)をクリック
・左側のサイドメニューにある、決算(以下赤枠)をクリック
以下画面が表示されればOK。
IR BANKを使った業務分析方法
確認する情報は8項目で、分析方法は以下の通りです。
項目 | 確認方法 |
---|---|
①営業収益(売上高) | ブレが小さく、右肩上がりか |
②EPS | 右肩上がりか |
③営業利益率 | 10%以上か |
④自己資本比率 | 最低でも40%以上か |
⑤営業活動によるCF | 毎年黒字で右肩上がりか |
⑥現金等 | 長期的に増えているか |
⑦一株配当 | 減配や無配はないか。増配しているか |
⑧配当性向 | 30〜50%の範囲か |
KDDIを例に、実際のグラフを表示しながら解説していきます。
①営業収益(売上高)
結果:右肩上がりになっている(GOOD)
毎年の売上高が右肩上がりのため、経営は順調です。
②EPS
結果:右肩上がりになっている(GOOD)
EPS(Earnings Per Share)とは「1株当たりの純利益」です。
EPSの数値が高いほど企業の収益力が高いです。
③営業利益率
結果:10%以上になっている(GOOD)
企業平均は7%なので、優良企業を探すのであれば10%以上が良いです。
逆に5%以下はOUTなので、他項目の数値が良くても私は投資しません。
④自己資本比率
結果:40%以上になっている(GOOD)
自己資本比率:40%の企業の倒産リスクは3.5%です。
そのため、最低でも40%以上が良いです。
理想は60%以上です。
⑤営業活動によるCF
結果:黒字かつ右肩上がりになっている(GOOD)
CF(キャッシュフロー)=お金の流れが黒字になっているか確認します。
⑥現金等
結果:長期的に増えている(GOOD)
⑦一株配当
結果:減配や無配が無く、毎年増配している(GOOD)
⑧配当性向
結果:範囲内に収まっている(GOOD)
今年の利益の内、何%を株主にキャッシュバックするか示しています。
企業が無理して配当金を出していないかチェックできます。
70〜80%を超えてくると、企業として配当金を出すのが厳しくなってきます。
3). 企業HPで「現在の業績」を見る
企業ホームページの「決算プレゼン資料」を見て、売上や経済状況の最新状況を確認します。
決算プレゼン資料がなければ、「決算短信」の1ページ目だけ見るようにします。
KDDIの決算プレゼン資料は、こちらからダウンロードできます。
KDDIの今年度の業績は、昨年度より売上高は落ちてますが、営業利益は上回っています。
コロナ化でも業績成長を続けており、さすがです。
4). あらゆる情報をもとに「未来」を予想して、投資するか最終決定する
社長のインタビュー動画や記事を読んだり、競合他社を調べて比較したり、実際に企業の製品やサービスを使ったりして、未来も安定して配当金を生んでくれる企業か判断します。
上記分析の結果、KDDIは優良企業といえますので、私なら投資対象とします。
手順⑥:投資開始
投資企業が決まったら、実際に株を購入します。
長文になりましたが、以上が手順となります。
株式投資は、経済的自由の大きな手段の1つです。
正しく取組み不要なリスクを排除すれば、少ないリスクで安定したリターンを出すことも可能です。
当記事が株式投資を始めるきっかけとなれば幸いです。
今回は以上です。